転送メールの件名には「forward」の略である「Fwd:」や「Fw:」が付き、転送される文書の行頭には「>」などの引用符が付きます。
ある程度メールを使い慣れている人であれば、件名や引用符を見ただけで「これは転送メールだな」と理解することができます。
しかし、それだけでは、転送の経緯を知ることができません。
このメールがなぜ送られてきたのか、これを読んで自分はどうすればいいのか。
受け取った人が戸惑ってしまう場合もあります。
転送をするときは、冒頭に次のような前置きを入れるようにしましょう。
「○○さんから頂いたメールです。
次回会議の参考になると思いますので、転送いたします」
前置きを読めば、メールを受け取った相手は、転送の経緯や、転送者の意図を知ることができます。
そして、あとに続く本文をスムーズに読み進めることができるのです。
転送する文章は、編集・加工しない。
ビジネスメールでは、これが暗黙の了解となっています。
意図的に事実を歪めたりすると、あとあと辻褄が合わなくなることがあります。
メールの元々の差出人に迷惑がかかってしまうかもしれません。
メールは残るものです。
ルール違反の履歴も残りますから、あとで困るようなメールは送らないようにしましょう。
受信したメールを第三者に送っていいものかどうか、判断に悩むことがあるかもしれません。
そんなときは、差出人に確認を取りましょう。
「頂いたメールを○○さんに転送しても差し支えないでしょうか?」
このひと手間を惜しんだために、差出人との間に築かれた信頼が壊れてしまうこともあります。
それを立て直すのは容易なことではありません。
思い立ったらすぐ行動に移すことができるというメールのメリットを活かして、迷ったら差出人に確認しましょう。


有限会社アイ・コミュニケーション代表取締役。
ビジネスメールマナー推進協議会 会長。
メールに関する書籍を6冊執筆し、メールマナーに関する取材を200回以上受けるビジネスメールのスペシャリスト。
メールリテラシー教育に力を入れる企業から講演依頼も殺到しており、自著『あなたの仕事が劇的に変わるメール術』(ビジネス社)は、ビジネスメールの教科書として多数の企業で採用されている。また、ビジネスメールをE-learningで学ぶ「ビジネスメールマナー講座」を立ち上げに協力している。
著書に『誰も教えてくれなかった ビジネスメールの書き方、送り方』(あさ出版)、『これですっきり!ビジネスメールのトラブル解消』(日本経済新聞出版社)等がある。