ビジネスメールで漢字とひらがなの使い分けはどうすればいい?
ビジネスメールのプロに質問!
茨木ち江講師からの回答
同様のご質問は、私が講師を務めるビジネスメールコミュニケーション講座でも、受講者様から時々いただきます。本文を書くときに、迷うことが多いようです。基本的には、どちらでもかまいませんが、相手に与える「印象」や、相手にとっての「読みやすさ」を念頭において選ぶことをおすすめします。次の2つの文章を見てみましょう。
印象を比較してみよう
【例】漢字が多め先日は、お忙しい所、有り難う御座いました。 |
【例】ひらがなが多め先日は、お忙しいところ、ありがとうございました。 |
みなさんは、この文章を比べてみて、どんな印象を持ちましたか? 一般的に、漢字が多い文章は、「真面目」「堅苦しい」「難しい」という印象を与えると言われています。逆に、ひらがなが多い文章は、「やさしい」「やわらかい」といった印象を与えることができます。自分がメールを送る相手に、どんな印象を与えたいかによって、漢字とひらがな、どちらにするかを決めるのも、ひとつの方法です。
【例】自分のルールを作る・漢字多め:「公的なメール」「専門的な内容メール」かっちりした印象を与えたいから |
このようにケースに応じて使い分けても良いでしょう。漢字を使うか、ひらがなを使うかによって、メールの“読みやすさ”も変わります。よみやすい文章は、漢字と仮名の使用バランスが計算されているのです。
めやすになる比率
新聞や書籍などの出版業界では、「読みやすさ」を考慮して、めやすになる比率を決めています。
一般的には、ひとつの文書で全体の文字割合を「漢字3割」「ひらがな7割」にすると読みやすいと言われています。
メールを書くときも、“読みやすさ”を確保するためにこの比率を参考にしつつ、自分がメールを送る相手に、どんな印象を与えたいか? によって、比率を変えてみると良いでしょう。
ちなみに私は、読みやすさを優先することが多いため、「ひらがなを多めにした文章」でメールを書くことがほとんどです。
比較的よく使う言葉で、ひらがなを使うか漢字に変換するかで迷いそうな言葉、例えば、「ありがとう」「いただく」「ください」「いたします」「よろしく」などは、基本、自分はどちらを使うのか?を決めておくと、メールを書くたびに迷うことがなくなるためオススメです。
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