ビジネスメールコミュニケーション講座(オンライン)

BCCに入れるべきものをTOやCCに入れてしまった

一斉送信時によくあるトラブルがこのBCCにまつわるものでしょう。BCCとは、ブラインド・カーボン・コピー(Blind Carbon Copy)の略です。

BCCに入力されたメ-ルアドレスは、TO(宛先)やCCや自分以外のBCCでの受信者には表示されません。TO(宛先)やCC受信者に、他の受信者がいることを隠したい場合や、受信者のメ-ルアドレスが分からないようにして送りたい場合はBCC欄を使用します。

たとえば、お客さま100人に対して一斉に連絡をしたい場合、BCCにメールアドレスを入れて一斉送信をすれば、お互いのメールアドレスを知られること無く送信が可能です。しかし、BCCではなく、TOやCCに入れてしまい誤送信になるケースが多いのです。

一斉送信をおこなう専用のシステム(メルマガ配信システム)を利用すればこのようなミスは起こりません。しかし、コストがかかるため、通数が少ない場合はいまだにBCCを利用するケースもあります。

Outlook2013のメール作成画面でご説明しましょう。

Outlook2013を使ってBCCでメールを作成する場合

img_bcc_01

こちらの画面を見て分かるとおり、デフォルト(初期設定)では、BCC欄が表示されていません。そのため、どうやって送るか分からない方が「TOではないから、CCかな」と誤解して送ってしまうこともあるのです。

BCC欄を表示するためには、オプションを選択し、BCCを押してください。それだけで、常時BCC欄が表示されるようになります。

img_bcc_02

BCCとCCを間違えた誤送信はたくさん発生している

2014年10月から12月(3カ月間)の送信ミスだけでもすぐに3件見つかりました。この人為的ミスの事例は調べれば調べるほどドンドン出てきます。それだけポピュラーで、かつ表に出やすいミスだといえます。

これが1対1のメールの誤送信であれば、当事者のみにお詫びをすればいいケースが大半です。しかし、1対多の誤送信であれば、先手を打ってお詫びのリリースを出すなどの対応が求められます。

誤送信対策のヒント

BCCを利用した誤送信は後を絶ちません。BCCは、絶対に使わない。1通1通送るか、ASP型のシステムを利用する。このようにルールを定めましょう。

この記事を書いたビジネスメール講師
平野友朗
一般社団法人日本ビジネスメール協会代表理事/株式会社アイ・コミュニケーション代表取締役。メールを活用した営業手法には定評があり、ウェブマーケティングとメールを駆使して5,000社の顧客を開拓。メールの可能性に着目し、蓄積したメールでのコミュニケーション手法を集約したビジネスメール教育プログラムを開発。個人のメールスキル向上から組織のメールルール策定、メールの効率化による業務改善までを手掛ける。 インストラクターの育成にも注力。商工会議所、大学、上場企業などメール教育に力を入れる企業・団体へのコンサルティングや講演・研修回数は年間70回を超える。ビジネスメールをeラーニングや通信講座で学ぶ教材開発にも協力。

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