ビジネスメール実態調査2021

部分引用を使うと作業時間が大幅に減少

一般社団法人日本ビジネスメール協会では、ビジネスメール実践ライティング講座という公開講座を開催しています。ビジネスメール実践ライティング講座では、さまざまな課題に対してパソコンでメールを作成し、講師に送信。添削アドバイスを受ける講座です。講師は平野友朗が担当しています。

  • 問い合わせや質問に、どう答えるか
  • お客さまの勘違いでクレームを受けた場合、どのように対応するか
  • こちらに問題があり、お詫びが必要な場合、どのように返信するか

簡単な課題から、複雑な課題まで、いろいろなシチュエーションのメールを作成します。メールを作成して送信するまでの時間は受講者によって差があり、早い人は3~4分、遅い人は12~15分程度かかることもあります。生産性で考えると、3倍くらいの開きが出てしまいます。

ビジネスメール実践ライティング講座はビジネスメールコミュニケーション講座を受講していることが参加条件なので、皆さん、ビジネスメールの基本は習得されています。ではなぜ、メールに関する知識を持っていても、作成時間にこれだけの開きが出るのでしょう。

メールを書くときの作業環境に違いがある

会場開催の際、受講者がメールを作成している様子を後ろから眺めていて、気になったことがあります。それが、メールを書くときの作業環境です。

メールの返信は全文引用する人が多く、時間のかかっている人は、メールをそのまま打ち込んでいます。一方、作業の早い人はメールをメモ帳で作っていました。一見、返信画面にメールをそのまま入力するほうが効率はいいように見えます。しかし、相手のメールを見返すために、何度もスクロールをしているのです。確かに、スクロールをしないと、もとのメールが読めません。この行ったり来たりが、時間のかかる原因なのかもしれません。

こちらの画面のように相手のメールを開きつつ、その横でメモ帳でメールを作成。そうすると、相手のメールを確認しながら返信を作成できます。

相手のメールを開きつつその横でメモ帳でメールを作成

部分引用で把握をしながら返信を書く

私の場合、ほとんどのメールの返信は、部分引用で書いています。部分引用は、読みながら相手の言葉に対してコメントを付ける。そのような返信方法なので、とにかく楽で、速いのです。一問一答に近いので、論点がずれることも少なく、こちらも答えやすいし、相手も理解しやすい。そうした利点があります。

相手のメールに複数の質問や論点があることも珍しくありません。それを全て把握してから、全文引用の形式で1通のメールにまとめていくのは非常に難度が高いと言えます。

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こちらの画面の通り、部分引用で返信していても相手のメールの必要な箇所は随時見えている状態です。部分引用を嫌う相手でなければ、このような返信方法のほうが時間短縮につながるでしょう。