ビジネスメール基本の型
ビジネスメールには「型」があります。
メールの本文がスラスラ書ける7つのポイント(宛名、挨拶、名乗り、要旨、詳細、結びの挨拶、署名)を型として身につけると誰が読んでも分かりやすく、丁寧なメールになります。
この型の一つでも抜けるだけで、雑なメールだと思われることもあります。それでは順番に見ていきましょう。
宛名
まず、1行目に宛名を書きます
宛名の例
株式会社アイ・コミュニケーション
代表取締役
平野友朗様
相手が企業に属している場合は、会社名と部署名を書いてから、お名前を書きます。敬称の「様」を忘れずにつけましょう。
相手の会社名は、(株)(有)などと略しません。お名前は、フルネームのほうが丁寧な印象を与えます。
「株式会社アイ・コミュニケーション御中 平野友朗様」のように、「御中」と「様」は一緒にはつけません。
コミュニケーションが円滑になってくると、「平野友朗様」「平野様」のように、会社名を書かず名前だけにすることもできます。
もっと距離が近くなってくると、「○○さん」のように「さん」付けで呼ぶこともあります。同様に「さま」を使う事もあります。しかし、「さん」「さま」は馴れ馴れしいと感じる人がいるのも事実です。
距離感を考えて、適切な敬称を使い分けましょう。距離感が分からないときは、「様」を使い続けるのが無難です。
挨拶・名乗り
挨拶
ビジネスで最も一般的な挨拶は、外部に送る場合は「お世話になっております」です。さらに丁寧に「いつも大変お世話になっております」としてもよいでしょう。社内の場合は、「お疲れ様です」が一般的です。
他の挨拶には、次のようなものがあります。
挨拶の例
ご無沙汰しております。
先日は、ありがとうございました。
早速のご連絡ありがとうございます。
挨拶があるか、ないかでメールの印象が大きく変わります。メールの印象は、そのままメール送信者への印象へと繋がっていきます。
どんなに忙しくても、礼儀正しく丁寧に挨拶をしましょう。
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名乗り
企業に所属しているのであれば、宛先と同じように、会社の正式名称と所属部署と名前を書きます。
初めてメールを送る場合には「~をしております、○○と申します」というように、簡単な自己紹介を付け加えるといいでしょう。
名乗らずに書き進めてしまうと、相手が今までのやりとりや背景を思い出せないまま読み進めてしまうかもしれません。それが誤解の元になります。
メールをスムーズに読み進んでもらうためにも、きちんと最初に名乗っておくことが大切です。署名があるから名乗りは不要と考える人もいますが、相手がどのような環境で見ているのか分かりません。
相手がiPhoneをはじめとするスマートフォンで見ている場合、一覧性が低いため送信者が誰だか気付かないかもしれません。
その場合、冒頭に名乗りがないと、どこの誰からのメールか分からないため、メール本文を下までスクロールして署名を確認してから読むことにもなるでしょう。相手に手間をかけさせないためにも、冒頭に名乗りは必須です。
名乗りの例
東京本部の平野友朗です。
株式会社アイ・コミュニケーションの平野友朗です。
お疲れ様です。平野です。
要旨
挨拶をしたら、いよいよ本題に入ります。まずはメールの主旨を簡潔に説明しましょう。何のためにメールを送ったのか、用件を冒頭で宣言しましょう。
要旨の例(メールを送る目的や理由)
打ち合わせの日程について、ご相談いたします。
先日のお礼を申し上げたく、メールをお送りしました。
○○○○についてお詫びを申し上げたく、ご連絡いたしました。
お見積内容のご確認のために、ご連絡いたしました。
返事がほしい場合は「お手数ですが、ご確認よろしくお願いいたします」「お返事をお待ちしております」といった一文を。
あとに続く文章が長くなる場合には「長文で恐縮ですが、ご一読のほどお願いいたします」といった断りを付け加えておくと丁寧でしょう。
詳細
いよいよ本文に入ります。何よりも大切なことは、分かりやすく書くこと。時間をかけて長文の大作を書き上げても、中身が伝わらなくては意味がありません。
文章を分かりやすく書くコツは、「自分は相手に何を伝えたいのか」「相手に何をしてほしいのか」ということを明確にしてから書き始めること。
そして、簡潔で丁寧な文章を心がけることです。書き終えたら第三者の立場になって読み返してみましょう。相手の立場で読み返してみて、理解が難しい箇所があれば書き直しです。
文章構成は6W3Hで
メールの文章の特徴は簡潔であることです。伝わらないということを避けるためにも、結論を先に述べることが、ビジネスでは必要です。
簡潔に、結論を。それから詳細を伝えましょう。一般的に使われている構成が「6W3H」の構成です。これらを意識することで、簡潔に要点をもらさず伝えることができます。
- When(いつ)
- Where(どこで)
- Who(誰が)
- Whom(誰に)
- What(何を)
- Why(なぜ)
- How to(どのように)
- How many(どれだけ)
- How much(いくらで)
箇条書きを使う
メ-ルでは、箇条書きを使うことも効果的です。内容によっては、文章で伝えるのではなく箇条書きを使うと、読む側にとっても明瞭で分かりやすくなります。
詳細の例
内容:ビジネスメールコミュニケーション講座
日時:2020年2月20日(木)
場所:株式会社アイ・コミュニケーション セミナールーム
対象:新入社員もしくは研修担当者
参加費:8,800円(税込)
結びの挨拶
代表的な結びの挨拶は「よろしくお願いいたします」。冒頭の「お世話になっております」や「お疲れ様です」と、セットで使われることが多い言葉です。
結びの挨拶の例
今後ともよろしくお願いいたします。
ご検討の程、よろしくお願いいたします。
引き続きよろしくお願いいたします。
ご協力いただけますよう、よろしくお願いいたします。
これらの言葉は、本文で述べた用件を最後に強調したいときに用いるとよいでしょう。内容に合わせて臨機応変に、相手が気持ちよくメールを読み終えられるような言葉でメールを締めくくりましょう。
署名
署名は、いわばメール上の名刺のようなもの。次の項目を盛り込んでおくだけで、どこにあるどのような会社か簡単なプロフィールを伝えることができます。
- 会社名、部署名
- 名前(読みにくい名前は、よみがなも記載)
- 郵便番号、住所、ビル・建物名
- 電話番号
- ファクス番号
- メールアドレス
- URL(ウェブサイト名も記載)
署名の例
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株式会社アイ・コミュニケーション 平野友朗
〒101-0052
東京都千代田区神田小川町2-1 KIMURA BUILDING 5階
電話 03-5577-3237 / FAX 03-5577-3238
メール info@sc-p.jp
http://www.sc-p.jp/
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来店型や電話でのコミュニケーションが多い仕事の場合は、営業時間や定休日などを書くとよいでしょう。
また、開催中のセミナーの案内や新商品のお知らせなど、署名で2~3行の告知をすることもできます。署名の活用法のページで、署名の活用テクニックについて解説しています。ぜひ、そちらも参考にしてください。
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